POLICY

古くから
使い続ける機械

麸秋商店は、創業当初より手作りにこだわっていますが、もち米粉や着色料とグルテンを混ぜ合わせる混和は、グルテンの弾力が強いため手作業で行うのは難しく、この工程だけは機械を使用しています。生麩づくりでは、グルテンともち米粉を混ぜる「切り込み機」と着色する際に使用する「地引き機」の二種類の混和機を使い分けています。これらの混和機は、麩を製造するための専門的な機械ですが、時代の流れとともに麩屋の数が減少しつつある中で機械を製造する会社も少なくなり、今や非常に貴重な機械となりました。

創業当初からの伝わる古法を大切にしている麸秋商店は、代々受け継がれてきた機械を使うことにこだわっています。そのため、作業終了後にネジや細かな部品など全て外し1時間半かけて隅々まで洗浄したり、機械の点検をするなどの手入れを毎日欠かさず行い、歴史ある機械を丁寧に扱っています。

「麸秋の生麩」を作る
職人の技術

生麩づくりは、一定の品質を保つために徹底した温度・時間管理、材料の適切な配合を行う必要があり、また見た目の美しさも求められるため繊細な作業も多く、職人の知識や経験、技術が求められます。

麸秋商店では、創業当初から約100年受け継がれてきた製法と技術を用いて、「手作り」にこだわって生麩を製造しています。豊富な知識や経験、技術を有する職人だからこそできる「手の感覚」や「視覚」でグルテンの状態を把握し、もち米粉の配合を毎日微妙に変えることによって、創業当初から変わらぬ味と品質を保ち続けています。また、見た目にも美しい手毬麩や棒麩は、職人が理想の色合いになるよう着色料の配合を工夫し、出来上がりを想像しながら一つひとつ手作業で丁寧に作り上げています。

製造から販売まで
心を込めて行っています

麸秋商店では、出来たてのおいしい生麩を手頃な価格で提供したいという想いから、製造から販売まで行っています。あらゆる工程を自社で行うことで流通過程を減らすことができ、価格が抑えられるだけではなく、品質や衛生面などの管理も行き届きやすく高品質の生麩を提供することができます。

また、直営店の販売は、お客様の顔を見ることができるため、お客様に生麩の良さや製品の特徴、調理方法など、会話を通して伝えることで、より生麩に親しみを持っていただけたらと考えています。そして、「麸秋の生麩」を好きになったお客様が、再びお店に足を運んでくださることが私たちの最大のやりがいです。

季節に合わせた
生麩づくり

古来より日本人は、季節の移ろいを楽しみながら日本独特の文化を発展させてきました。こうした背景から、食においても旬の食材を使用したり、季節の花や葉などで料理を飾るなど、季節感が大切にされています。生麩は、料理の主役となるような目立つ食材ではありませんが、季節の植物の形を模ったものなど様々な種類があり、料理に彩りを与えるとともに季節感を添えることができる食材です。

麸秋商店では、桜やなす、もみじなどの四季折々の植物を模った棒麩や「お花見」「ハロウィン」「バレンタイン」といったイベント限定の生麩など、彩り鮮やかで食卓を華やかにすることはもちろん、季節を感じながら食事を楽しむことができる生麩づくりを行っています。

生麩本来の
食感へのこだわり

生麩独特のモチモチとした食感は、グルテンの成分によって生み出されますが、多くの方が、もち米粉の配合量によってモチモチとした食感が生まれていると思っています。しかし、単にもち米粉の配合量を増やすだけでは、ただのお餅のような食感になってしまうだけでなく粉っぽさも残るため、生麩本来の食感や舌触りとはかけ離れたものになってしまいます。

麸秋商店は、モチモチとした生麩本来の食感を作り出すため、保存温度の異なる3種類のグルテンと粒子の異なる3種類のもち米粉を使用しています。また、創業開始から長年にわたって研究を行い、独自の方法でグルテンの量を増やすことが可能となり、他店のものよりも舌触りなめらかで弾力性があり、歯切れも良い生麩を作り出しています。